書くことについて(その3:ラブレター)

超介です。

 ラブレターほど、相手に伝えたい思いを書く文章はない。自分の気持ちを確かめつつ、知りうる限りの言葉、時には他人の文書や辞書を引きながらつづる。古人であれば歌を贈ったり、今であれば、メールであるかもしれない。僕の時代はラブレターであった。

 中学生のとき、初めてそれを書いた。入学式のときみてどきんとした子だった。相手に電話をして呼び出し、ささやかなプレゼントとともに渡そうとしたが、何かの理由で渡しきれなかった。私の家と、彼女の家は低い山脈を隔て位置していた。何十年か前に、その山脈を越える峠の辺りが切り開かれ道ができた。その道の手前に川がながれていて、橋のあたりに堰がある。ごうごうと流れる川に、橋のうえから渡せなかった手紙をちぎってばらまいた。

 ほんの1分にも満たない程度の短時間であったが、ぽろりと涙を出したような気がする。思い切って書いた手紙の内容は忘れたけれど、書いてすっきりした。記憶に残っている限りではあるが、自分の気持ちを強制されずに表現した初めての文章だと思う。

 その当時は今ほどたくさん言葉をもっていなかったけれど、思い出して書き出すと生々しく感じる事柄がたくさん出てきそうだ。きっと誰でもそうだと思うが、思い出にはドラマがいっぱいある。

 いつでもそうはできないけれど、時には会話も文を書くことも、気持ちをじっくり味わいながら行いたい。自分の気持ちを自分の言葉で話したり、つづることはたのしい。建前だけの言葉で生きていくと、自分を見失う。それで後悔したこともたくさんあります。

 皆さんはどんなラブレターを書きましたか?あるいは書きますか?
  

5 thoughts on “書くことについて(その3:ラブレター)”

  1. キヨシです。
    確かに、最近、ラブレターは元より、
    レターを書く人がどれくらいいるのだろう。
    時々、私も手紙を書く時があるが、メールなどに
    比べると、気持ちや思いをのせて、それが伝わるように
    書きますね。
    昔書いたであろう(笑)ラブレターも同じですね。

  2. りんです。
    超介さん。
    ごうごうと流れる川に・・・橋の上から・・・。
    ドラマのようですね:cry:
    私も、思いをのせて、書いていきたいです:heart:
    子どもたちへのラブレター(留守番の時の置き手紙ですけど):hahaha:

  3. そらねこです。
    思わず胸がキュンとしてしまいました(≧∇≦)
    中学生の頃って、自我が芽生えてきて、いろんなことに敏感で、傷付きやすくて、上手く自分を表現出来なくて:cry:
    なんか一番ピュアな時代だったなぁ〜:heart:
    今でも、自分に出来るか出来ないか、わからない事に挑戦してる時、
    そういう気持ち思い出します:mrgreen:

  4. ガッツです。
    最初の恋文は・・・
    小2の時、お手紙を書こう!という宿題で、
    悪がき3人で、憧れのAさんに書きましたよ、
    恋文:**:を・・・
    :oops:おませだったんですね、
    今、とってもいい気分です
    超介さん、ありがとう!:**:
    でもでも
    後日、親に叱られました!:mrgreen:(笑)

  5. ラブレター・・・・・・
    僕も思い出があります。
    ラブレターを書きながらどんどん思いが高まっていく自分がいました。:oops::oops::oops:
    どう、思われるだろうか?
    親に見られないだろうか?
    ドキドキ:heart:興奮して書いていました。
    こうしてコメントしながらも、ドキドキ:heart:しているキャッチャーです。
    いいテーマをありがとうございます。

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