細い線 その2

さてさて、昨日の続きです。 いっすぅぃ・です。

私には3歳下の弟がいます。
私が6歳、弟が3歳の時のことでした。

夏の夜のお風呂上り、千葉に住むおばあちゃんからもらった浴衣を着て、
家から外へ出たときです。
狭い路地を挟んだはす向かいのお宅で、花火をしていました。

まぁーくんとたぁーくんもやる?
と誘われて、花火をもらい、そのまま自分の家の前に歩いて来ました。

風の強い日でした。

「猛、すわりぃ・」と促したときのことです。
しゃがもうとした弟は、手に持った花火を自分の方に向けてしまい、火が
浴衣に着いてしまいました。

一気に燃え上がる浴衣、弟。

家の中に走りこんで、「猛が・っ!」と叫んだのですが、親が外を見ると、
私の後ろのガラス戸はきちんと閉められている。
外にはボウボウと上がる火が見えたそうです。

私は、そのとき、「あついぃー」と言いながら、仁王立ちしていた弟のこと
が忘れられません。

弟は、一命を取り留めました。 全身にやけどを負ったまま大人になりま
した。

レイの弟が、遊んでいるときの事故がもとで目の前で亡くなった。そのこ
とを知って、弟と自分のことを思い出しました。
そして、生と死の間に横たわるラインってなんて細いんだろうって感じた
のです。

そして、子どもの頃って、この“細い線”は一段と細い、そんな気がするの
です。

3 thoughts on “細い線 その2”

  1. 小さい頃 大好きだった従妹が
    東京から遊びに来ました
    明るく笑顔がステキで頭のいい子です
    おばあちゃんに連れられて近くの砂浜に
    泳ぎに行ったのです
    田舎のきれいな海岸です
    私も大好きな海水浴場です
    朝 元気に行ってらっしゃーい
    って、手を振っていったのに・・・
    戻ってはきませんでした
    泳ぐのは得意な明美ちゃんでしたが・・・
    みんな同じ場所で泳いでいるのに
    明美ちゃんだけが 浪に引っ張り込まれたようです
    その時
    “細い線”のようなものを感じました
    今生かされている自分は“細い線”こちら側にいるなら
    きっと何かできることがあるんだろう って思います
    もうひとつの後日談です・・・
    明美ちゃんが大変な事故にあっている頃
    東京の明美ちゃんのお家では
    お昼時でした
    明美ちゃんと双子の兄弟の弟が
    食事中に突然
    「あけみちゃん」
    って何度も口にしたそうです
      本人は何も覚えていないそうですけど・・・
    頭で考えるときには全くわからない何かで
    人の心は繋がっているんだな って思います
    そんな目に見えない繋いでいる“線”もあるんだなって

  2. キヨシです。
    いっすぅぃ・のお話も、おかさんのお話も
    いろんなことを考えさせてくれました。
    私も思います。
    生きていることは当たり前のように毎日が
    過ぎ去るのではなくて、
    今日という日をしっかりと生きているから
    明日がやってくる。
    でも、それはちょっとしたことで変わるもの
    なんですね。

  3. 『Ray』は私も気になった映画でした。
    いっすぅぃ・さんの連続日記を読んでいて、
    命の尊さ、大切さはもちろんなのですが、
    そのはかなさのようなもの、
    今日生きていることが当たり前のようでいて、実は。。。
    別なところから命を眺めたられた気がします。

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