会長メッセージ

活動方針(令和5年度)

ひとりではできないけれども、みんなが集まればいろんなことができる
そんな日青協をめざしています

その根底を支える『雑木林力』を蓄え、
発揮する新時代へ

 

〜雑木林は災害(非常時)に強い〜

私のメッセージを伝える前に、雑木林の持つ力について、触れてみたいと思います。

雑木林は、大きな樹木、小さな樹木が寄り添い合ってごく自然に生息しています。誰が指揮をとったわけでもなく根を絡め合い、影響し合い、同じ土壌から養分を分け合い、共存する不思議な空間です。

一見、不規則に見え、指揮者のいないオーケストラにも見えますが、長年かけて積み上げられた暗黙の秩序が、存在するかの様にそれぞれの音や色を生かしあって、時として人の目に美しく、時として鳥や虫、幾多の微生物の拠り所となり、素敵なハーモニーを奏でております。

その様な存在でありながら、人工林より何倍もの保水力を持ち合わせ、地震や水害による土砂崩れに強く、得体のしれない力で自然環境を守り続けているのが、雑木林です。様々な生態系が混在し、まさに持続可能な営みの象徴ともいえる空間ではないでしょうか。

 

〜民間教育の業界は雑木林に似ている〜

私は社団のように様々な人が集まる組織は、雑木林をお手本に構築していくのが、理想であると考えております。そして、日青協という社団は、雑木林力を蓄え発揮していくことが可能な組織であると信じております。

言い換えますと大きな企業、小さな企業が公平に活動できる環境と、長年いるから、男性だから、女性だから、そういったものを超えて交流ができる空間を提供したいと思います。当然ながら、学習塾という業種だけではなく留学、各種習い事、スポーツスクール、教材、検定 アプリ制作等々、「教育」という大きな括りで構成されており、あらたに加わる業種も、志が共有できればウエルカムです。異業種交流会という活動を通して、それぞれの会員企業が発信できる場も提供しております。

また理事会の構成も理事25名中 60 代以上が8 名、50 代が9名、40 代以下が8 名(2022年12月現在)、さらにそれぞれの世代に常任理事が2名ずつ在籍しており、これも意図的ではなく自然にこの形になっていきました。

そしてこの1年間の日青協の活動は、雑木林の在り方に近づくことができたのではないかと、ここに報告させていただきます。

 

〜一年を振り返り雑木林魂を感じる活動を紹介〜

〇各委員会より
ご承知の様にコロナ禍3 年目の活動報告になりますが、予定された主流の活動(総会 HSK フェア チャリティ活動 各種イベント)は、「かけはし」のカラーページにて報告の通り、オンラインを駆使し、皆様のご協力のもと、盛会のうちに終了することができましたこと、感謝申し上げます。

さて、例年の予定にはない新たな活動について振り返りたいと思います。

まず象徴的だったのが、コロナ禍で生み出された「国際交流委員会のオンライン留学」です。中国の大学の多大なるご協力で、リアル留学にかなり近づけていただき、参加者も3年で2000 名を超えました。中国の協力大学(復旦大学、天津大学等の20大学)と、コロナ禍に対応しながら、大きな渦を巻き起こし、このプログラムは定着しつつあります。そのうねりに国内の中央大学も参加者としてご協力いただいたことで、実績が信頼を生み、成長しております。

新たな発見は、リアル留学では成しえなかった参加者の広がりです。渡航での参加が難しかった身体障がい者、高齢者、子育て中のお母さん方などがたくさん参加できたことは、大きな成果となり、様々な方々に希望をもっていただけるプログラムになりました。

次に会員・異業種交流委員会としては、初めて女性経営者及び女性スタッフにスポットをあて、企業の商品アピールだけではなく、社会情勢特有のご苦労、生き様まで開示されたプレゼンは、共感を呼びました。

さらに異業種交流委員会では「2040 年ミライ会議」と題して、40 代以下の若手理事が集結、自分の未来、日青協の未来について話し合うという、まさに雑草魂を感じる勉強会を2回開催しました。真剣な語り合いだけではなく実行に移して行くパワーあふれる会を自発的に開催いただき、今後の成長が期待されます。

〇委員会のコラボレーション
他の委員会とのコラボで、繰り広げられた活動を二つ紹介いたします。

一つはチャリティ委員会とスポーツ委員会の協力ですが、スポーツ委員会から支援先を提案したことで、始まった活動を紹介します。

「オーシャンズ(少年サッカー)リーグへの支援」を行いました。(※オーシャンズリーグとは 海の様に開かれたリーグで、日頃試合に出られないメンバーの為のリーグ)

全国にネットワークのあるスポーツ委員会が、素晴らしい理念で運営しながらも資金不足で子ども達によりよい環境を提供できないリーグを発掘し、地元の会員企業に紹介して支援していただくという、リーグと会員企業とのマッチングモデルをつくりました。たとえて言うなら、ビブス版がリーグ版になった活動です。これも長年、月に1回のミーティングを重ねてきた賜物かと思います。

さらに紹介したいのは、教育環境向上委員会とキャリア教育委員会との協力で行われた学生支援です。これは会員企業((株)Lacicu 様)が数年前から行っている注目すべき「STAND PROJECT シゴトフェス」で、二回目の開催が実現できました。

内容は、首都圏レベルの教育の機会に恵まれない地方の子ども達のもとに、ゲストスピーカーとして10 名の若き経営者が向かい、直接子ども達と交流するイベントです。志ひとつで、とりまく環境が変わっていった体験談を披露し、「学生とロールモデルの接点」を探っています。このように子ども達の夢や希望を膨らませるプロジェクトを支援し、今年度は共催レベルまで委員会で関わっていく動きも出てまいりました。

 

〜見えてきためざすべき組織の在り方〜

報告したい活動は他にも数多くありますが、以上の活動を省みて、
令和2年度から、掲げて参りました三つのテーマ

〇開かれた組織
〇社会貢献できる組織
〇チャレンジする組織

に近づいた実感があります。さらに、冒頭に申し上げたように雑木林のごとく「みんなが集まれば、いろんなことができる組織」を念頭に、来る一年の活動にしていきたいと願っております。

 

〜見えてきためざすべき組織の在り方〜

この「かけはし」の活動報告をぜひご覧ください。一年間皆様がやって来られた活動です。「いやー私は参加してませ〜ん」って遠慮される方もいらっしゃるかと思います。そんな遠慮を少し横に置いていただけませんでしょうか?

皆様は会費を通して 我々の活動を支えて下さっています。冒頭にお伝えしました「ひとりではできないこと、みんなが集まってはじめてできること」をめざしている組織です。

この活動を自分ごとと捉えていただき、自信を持って周りの方にお伝えください。その積み重ねが社団法人の活動の幅を広げていきます。よろしくお願いいたします。

 

 

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