久保庭総一郎氏(大手新聞社ロサンゼルス支局長)

米南部テキサス州で1年過ごした高校留学から得られた最大の学びは、日本国内では決して得られなかった
「別の視点」だったと思う。

高校生という多感な時期に「米国」という非連続的な環境に身を投じることは、決して楽なものではなかっ
た。ホストファミリーとの共同生活は楽しさもあったが、文化や考え方の違い、コミュニケーションの壁で葛
藤する部分もあった。

ただ家族の一員として扱ってもらうことで、米国社会を内側からみる機会を得られたのは、高校留学ならでは
の醍醐味だったと思う。

米南部の「バイブル・ベルト」と呼ばれる教会コミュニティーや、実際に身を置いてみないと感覚的に理解出
来るものではない。

1年の米国生活は、その後の視野や行動範囲を広げるにも役立った。海外を1人で歩くにも十分自信が付き、
その後の大学時代には、当時流行だった「バックパッカー」として世界40か国を放浪して、旅先でも多くの
海外の友人ができた。いまでも再会したり、SNSで交流を続けている友もいる。

 

 

 

 

 

 

 

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