かけはし vol.13
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      「アクティブラーニング実践フォーラム」開催い、様々な教育実践を学び、より以上の教[1日目]毎年恒例となった日本青少年育成協会主催のイベントのひとつである、「アクティブラーニング実践フォーラム2019」。今年度も9月22日(日)23日(月祝)に京都大学にて開催しました。2日間で延べ440名の教育関係者が集育実践のために何ができるのかを、対話を通じて探究し合いました。日青協の増澤空会長の開会挨拶からスタートし、続いて小山英樹(日青協主席研究員)による基調講演『「協働する個を育む3つの〝Ref〟」授業者の「問い」の質を問い直す』。どうすればOECDの定義するキー・コンピテンシーや、新学習指導要領に示される資質・能力(知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性)を育むことができるのか?それを突き詰めていくと、ALで行う主体的・対話的で深い学びとRefメソッドにたどり着きます。Refの人間観を伝えたあとは、質問はあらゆるものを引き出すということを分類しながら説明していきました。会場の参加者は、自身の問いを省察しながら、興味深く聴き入っていました。その後は、14名の実践者によるポスターセッション。幼保から小中高大学そして専門学校や企業まで、様々な教育の場面で、アクティブラーニングによって資質・能力を高めていくための実践がなされています。参加者は思い思いのプレゼンターのもとで、実践のポイントを聞いたり、質問による対話から学びを深めていったりしました。[2日目]2日目のオープニングは日青協の木村吉宏副会長の問題提起からスタートしました。続いて、溝上慎一氏(学校法人桐蔭学園理事長)による特別講演。「自己と他者の観点から見た学習〜あの子は大人しいけど成績はいいんですよね!をどう見るか〜」と題して熱のこもった講演が行われました。学習における自己と他者との関係性やリフレクションの重要性が示され、参加者も深く考える時間となりました。次いで、会場を移して6つの分科会が行われました。分科会の講師陣は、これまでも日青協の講座をはじめとして、生徒や保護者を目の前にして実践を続けているフロントランナーたちです。理論だけでなく、教育現場から導き出された実践的な内容で毎年大好評です。今年も満足度5段階TOP2BOX(満足・ほぼ満足)で98・1%でした。木村吉宏副会長溝上慎一氏 予測不能な時代を生き抜くために、認知スキルだけでなく非認知スキルも含めてあらゆる資質・能力を育んでいくことが、教育の現場に、そして社会全体に求められています。SDGsへの取り組みが盛んなのも、それだけ危機感を持って取り組んでいく必要があるということの表れだと感じています。そのような時代だからこそ、教育の果たす役割と責任は大きいのではないでしょうか。 こういった時代背景と待ったなしの状況の中、教育を支えていく人々を支援したいという想いが一層強くなりました。そこで、「学習者主体のEduceにより、心豊かで逞しい個を育み持続可能な社会を実現する」という決意のもと、2020年度より、新たに教育メソッド普及委員会を設立しました。増澤空会長小山英樹主席研究員      ■■■■■■■ ■ ■ 令和元年度 活動の軌跡32アクティブラーニング実践フォーラム2019報告新委員会設立への想い教育メソッド普及委員会

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