かけはし vol.13
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多様な価値観を受け入れること〝Comfortzone〟を抜け出して理不尽・不条理に立ち向かう姿勢て日本でプレーする外国人選手も多くいます。いわば、当時の自分の立場です。言葉が通じず、右も左も分からない。そんな時に、そっと寄り添ってくれたホストファミリーがどれだけ心の拠り所だったことか。彼らとは家族ぐるみの付き合いになり、互いの文化をシェアしたり、地域の農家さんに一緒に野菜収穫をさせてもらったり。そんな生活をしながら、「日本と海外の架け橋」に少しでもなれていれば幸せだなぁと思っています。最初の2、3カ月はコミュニそして年月が経ち、本当の意味で英語を活かせているのって、今かもしれません。プロラグビー選手である夫のチームには、母国を離れケーションがうまく取れず、ホストファミリーや学校の先生に助けてもらうことが多かったのですが、それ以降は毎週末のように友達の家に遊びに行ったり、キリスト教のホストファミリーと共に教会へ行きYouthGroupで友達を作りました。これも、大学ではなく高校で留学したからこそ。「若さゆえのチャレンジ精神」「吸収する力」があったからだと思います。今は120カ国以上から集まるクルーと160を超える就航地に飛んでおり、毎回乗務するクルーは違います。働き方の違いや「価値観」の違いに、良い意味で日々学ぶことが多いです。留学時に学んだ「様々な価値観を受け入れること」。これは今の仕事にも通じており、10年以上経った今も当時の経験は生きています。は、人生のステージによっていろいろと感じることが違うものと感じていますが、特に今の自分を通して感じるのは、〝Comfortzone〟を抜け出して、いかに自分を〝Learningzone〟に身を置くことができるかということです。りますが、過去の自分の成功事例を振り返ると、いつも自分の中で良い結果を残せたと思う時は、一歩進んで自分が知らない世界や逆境の中へ飛び込んでいく時でした。てくれた両親にはとても感謝していますし、その時にのほほん自分にとっての留学の価値まだ短い人生経験の中ではあ高校生時代にそれを実現させと高校生時代を過ごすことのリスクを少しでも感じ取れた自分に対して〝Goodjob!〟 と伝えてあげたいとも思っています(笑)。海外への漠然とした憧れからスタートした留学生活でしたが、なかなかホストファミリーに打ち解けることができず、当初描いていた華々しい異国での生活や語学の習得どころか、アメリカに来た意味などひとつも見出せずに帰国の途に着くことになってしまうかもしれないという焦りからどんどん泥沼にはまっていく時期がありました。1年という、長いようで短い時間をアメリカで過ごし、僕が今でも一生の宝だと感じていることは、日本というある種居心地の良い環境では気付くことのできない、体験することのできない、自分の力ではどうすることもできないような理不尽や不条理、不都合とどう立ち向かうべきなのかという姿勢や状況適応能力を自然と身につけることができたことかなと思っています。ない差別が実際に存在していることや、僕らの常識が全く通用しない土地に身を置くことの大切さなど、今振り返ると本当にかけがえのない時間だったと思います。多用される世の中ですが、この留学生活でその言葉の本当の大切さや自分の中での正義感などが確信に変わり、その言葉が頭に浮かぶ以前に物事や人をフラットに見られるようになったのも大きな収穫です。親元を離れ、自分の力が全く通用しない土地に身を置き、簡単には得られない本質に気づき、今まで見ることのなかった景色をこれから留学される方々にも見ていただきたいと願っています。また、日本では受けることのダイバーシティという言葉が ■       ■■   8中島絵莉香大手外資系航空会社客室乗務員小林宏明㈱ Perk 代表取締役クリエイティブプロデューサー平木英理子主婦(大手製鉄会社 勤務・現在育休中)松本亮GumGum Japan ㈱Head of Sales■■■■■■■ ■ ■ 令和元年度 活動の軌跡COMMENTCOMMENTCOMMENT

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