令和元年度版 JYDA GUIDE
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3組織づくりは居場所づくり、土壌づくり最後に 企業には企業のバランスがあろうかと思いますが、大きな目でみると社団の運営も同じだと思っております。 変えてはいけないもの、変えなければいけないものをしっかり見極め、次代を生きる子どもたちに何を受け継いでいきたいのか、日青協の活動を通してヒントになるものを探していただければ幸いです。2. 指導者育成の活動 このHSKの活動を支えているのは、「指導者育成委員会」の教育コーチングです。教育コーチのトレーナー育成の中で、ファシリテーション能力や研修の在り方等を参考に、監督官育成を行ってきました。その結果、我々の想像を超えた活動に発展して、数字に結びついていきました。 昨年、京都大学で行われた指導者育成委員会主催の『アクティブラーニング実践フォーラム2018』では、参加者が過去最高人数(485名)に達し、企画・運営はすべてボランティアで実現できております。3. キャリア教育の活動 また、この影響を受けて「キャリア教育委員会」が長崎労働局から委託を受けた『若年者の就労支援事業』でも、「NAGASAKIしごとみらい博」は、4回目にして初めて学生を巻き込んだイベントが実現できました。共に会議を重ねてきた9団体(1.長崎都市経営戦略会議、2.佐世保地域経済活性化推進協議会、3.長崎大学地方創生推進本部、4.長崎労働局、5.ヤングハローワーク長崎、6.ハローワーク佐世保、7.長崎県若年者定着課<長崎県庁>、8.長崎県総合就職支援センター、9.県内大学生ネットワーク)から高い評価をいただきました。この活動も理念の共有、つまり【架橋力】があってのことです。 ファシリテーターの育成と居場所づくり 私は常々、事務局スタッフには「多くの人を巻き込んでください」とだけお願いしています。その中で重要なのはイベントや事業を行う【理念】の確認と共有です。 HSK監督官(中国の留学生と高級取得者<学生・社会語検定を119名上回り、実質日本国内でNO.1の中国語検定ということになりました。人>)の皆様には【架橋力】の理解、教育コーチのトレーナーの皆様には【自立の支援】、長崎の活動での学生の皆様には【主体的な活動の重要性】を共有できたと思います。 そのために、ファシリテーター(=グループによる活動が円滑に行われるよう支援する人、組織が目標を達成するために問題解決・合意の形成・学習などを支援し促進する人)の育成と居場所(その人の存在を認め、そこに行けばなんとなくやりたくなってしまう場所)づくりを大切にしてきました。共有された理念の下に居場所を求めて集う仲間たちの自発的・主体的行動が、事務局スタッフだけでは成し得ない規模の活動を可能にしたと言えます。私が理想とする居場所・空間とは、なぜかその場所にきてしまう!声がかかるとなぜかそれを優先する!(例えば、神楽坂を通るとふと立ち寄りたくなる!) うまく言えませんが、決まりをつくって縛るのではなく、内部から湧き上がってくるものを大切にする。お金では得られない“やりがい”に人々が集まり、理念が活動実践に移行していくものだと信じています。理念の共有がもたらす計り知れない組織力で、我が社団の豊かな土壌を育んでいきたいと考えます。

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