教育コーチの徒然なる読書日記26

教育コーチのGです。

本日ご紹介する本は、

【モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか】著者:ダニエル・ピンク 訳者:大前研一 発行:2010年7月6日

null

です。

大前研一によるダニエル・ピンクの翻訳書は2冊目で、前作の【ハイ・コンセプト】も大変興味深く読むことができました。

そして、今回の【モチベーション3.0】も前作同様、印象に残るフレーズが随所に散りばめられており、一気に読みきってしまいました。

さて、モチベーション3.0とは何か?
カバーにこう書かれています。

【モチベーション1.0 生存を目的とする人類最初のOS。】

【モチベーション2.0 アメとムチ=信賞必罰に基づく、与えられた動機づけによるOS。ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を迎えて機能不全に陥る。】

そして、
【モチベーション3.0 自分の内面から湧き出る「やる気!」に基づくOS。活気ある社会や組織をつくるための新しい「やる気!」の基本形。】

この本は、現代の動機づけ(モチベーション)論に関する集大成のような作りになっています。

徒然日記5(クリック)でご紹介した、エドワード・L・デシの著書や研究結果、ダグラス・マグレガーのx理論・y理論、ミハイ・チクセントミハイのフローなどなど、動機づけに関するこれまでの定説?を覆す内容がこれでもかと満載です。

これでもかの内容のうち、ほんの僅かの部分をご紹介します。

【内発的動機づけは創造性につながり、統制された外発的な動機づけは創造性を奪う】

【「交換条件つき」の報酬は、自律性を失わせる】

【その狂騒がやんだとき。システム全体ほとんど崩壊しかけた。これがバブル経済の本質だ。「いわれなき熱狂」のようなものは、最終的には外発的動機づけによる短絡思考の壮大な見本なのである。】

【報酬によって、退屈な仕事に対する内発的動機づけが蝕まれることはない。そのような仕事には、蝕まれるような内発的動機づけが、ほとんど、あるいは全く関与しないからだ】

【マスタリー(熟達)は漸近線である。】

「アメとムチがよいものであるとは思っていないが、子どもや部下の成長のためにはある程度仕方がない」と思っているとしたら、この本を読んで衝撃を受けるかもしれません。

巻末にはかなりのページ数を割いて、おすすめの書籍「必読の15冊」及び「ビジネスの本質を見抜いた6人の識者」を紹介しています。この部分だけでも価値のある大変学び深いものとなっています。

是非とも、手に取ってみてください。

6 thoughts on “教育コーチの徒然なる読書日記26”

  1. キヨシです。
    楽しみにしているGさんの読書日記ですね。
    【「交換条件つき」の報酬は、自律性を失わせる】
    ここが私はうなづいたところですね。

  2. 難しそうな本だけど、すんごく興味あるなぁ。
    モチベーション2.0によって動いている自分を感じることもあります。
    そんな自分を感じると、胸がザワザワします。不健康。
    教育コーチングはモチベーション3.0を実現するメソッド!人にも自分にも
    もっともっと実践して、モチベーション3.0の社会を創る!

  3. キヨシさん
     子どもたちや生徒たちに、
     ついつい、交換条件でやらそうとしてしまう、
     自分がいるんです。
     日々修養です。
    tabishiさん
     そうそう、教育コーチングは、
     まさにモチベーション3.0が
     その根底に流れています。
     まずは自分から実践。

  4. ◯とても興味を持ちました。
     
     明日から、八王子です。
     よろしくお願いします。

  5. 日常で、よく葛藤が起こるところです
    興味が沸きました
    大きなヒントに出会いそうな予感です
    手にとってみます
    Gさんありがとうございます

  6. naitomrさん
     八王子でお会いしましょう。
     て、すでに会っていますね。
    okakokaさん
     子どもたちをついついモチベーション2.0で
     操ろうとしてしまう自分がいます。
     本当の意欲を引き出せるコーチとして、
     常に精進していきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です