教育コーチの徒然なる読書日記16

教育コーチのGです。

 第16回の徒然読書日記は「本物に学ぶ生き方(出版社:致知出版社 著者:小野晋也)」です。

 小野さんは、松下政経塾の一期生であり、衆議院議員を5期務められたのちに、人間学の普及啓蒙活動を展開されている方です<著者略歴>。
 
 この本では、これぞ本物の日本人ということで、9名の方が紹介されています。

 その9名とは「安岡正篤(やすおかまさひろ)、新渡戸稲造(にとべいなぞう)、吉田松陰(よしだしょういん)、森信三(もりしんぞう)、山田方谷(やまだほうこく)、伊庭貞剛(いばていごう)、二宮尊徳(にのみやそんとく)、石田梅岩(いしだばいがん)、西郷隆盛(さいごうたかもり)」です。

 どの一人をとっても、一冊や二冊の本では語りつくせない(実際に、一人ひとりについても沢山の本が出ていますが)本物ばかりです。

 それが、この一冊の本で9名の真髄に触れることができるという、たいへん「おいしい」本です。

 まず、著者はこのような言葉で書き出しています。

 【自分自身を確立するためには、自らの生き方・考え方に揺るぎない原理原則を持つことが欠かせません。この観点から今現在の日本を見ますと、いかに目先の情報に左右される人の多いことでしょうか。】

 そして、第1章を【吾をつくる道】として、安岡正篤の「思考の三原則」と新渡戸稲造の「武士道精神」を紹介しています。

 すべての内容をここでは書かずに、安岡正篤のほんのさわりの部分だけをご紹介します。

 安岡は昭和の碩学として、多くの政財界の指導的立場にある方々の師として活躍をされた方で、「平成」の元号の考案者としても有名です。

 さて安岡の「思考の三原則」は次のようになります。

 【「目先にとらわれず、長い目で見ること。」「物事の一面だけを見ないで、できるだけ多面的全面的に観察すること。」「枝葉末節にこだわることなく、根本的に考察すること。」】

 そして、著者はこの三原則を考えていく前に、安岡が学ぶということについてどのように考えていたのかを提示してくれます。

 【真理を学ぶとか道を修めるとかは、これを要するに、自分に与えられた心というものをいかんなく究明し発揮することである。】

 これは、【真理をいくら外に追い求めてみても、そこに本当に求めるべきものが得られるわけではない。真理を見いだそうとするならば、自分の心をしっかりと見つめていくことが大切である】【心即理】という言葉でまとめています。

 この「心即理」は、教育コーチングでいうところの「Being(あり方)」と非常に近い概念のようです。

(続きは明日)

One thought on “教育コーチの徒然なる読書日記16”

  1. キヨシです。
    今回も深いことばがたくさんありますね。
    人生でいろいろな経験をしてきて、少なからず
    わかっていることですが、なかなか実行する
    ことは難しいことが多いです。
    自分のことを信じて、可能性を信じて、回りも信じて。
    いつもありがとうございます。

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